C125乗りがCT125に乗った感想
ご無沙汰しております。
前回スーパーカブC125の腰上のオーバーホールをして慣らし中なところですが、たまたま時間が取れたので急遽ハンターカブのレンタルバイクに乗ってきました。
型式はJA55で一個前の型。
私のJA48と同型のエンジンを積んでいるので結構精度の高い比較が出来るかなと思います。
外観
無骨。ワイルド。 以上。
車で言うところのジムニーみたいな感じですよね。
私は車はそんなに乗らないし山にも行かないしもちろんオフロードも行かないけど、なんとなくジムニーは欲しいもんね。
ハンターカブが人気なのも分かる気がします。
跨っている時に見えるハンドル周り。
よく言えばシンプル。
悪く言えばチープ。
C125のような高級感、所有欲を満たすような拘り感はないです。
お尻周りも無骨でワイルド。
ステップ周り。
右側のマフラーのエキパイカバーと左側のエアクリーナーカバーが結構外に張り出してて内股でホールドしたくても出来なかったです。
エンジンのケースでのヒールホールドも同様に出来ませんでした。
下半身ホールドは厳しめ。
フロントフェンダー無骨でかっこいい。
タイヤはハンドリングうんぬんを言い出すとちょっと太くてダルな感じでした。
どのみちグリップもイマイチなので好みに合わせて履き替えですね。
緑色のカラーは写真で見るとシブくて良いなと思いましたが、実際に見ると景色に溶け込みすぎて主張が少なくて地味かなと個人的には思いました。なので私は赤推しです。
スピードメーターはC125と比較すると不満多め。
・オープニングの演出なし
・ギヤポジション表示なし
・時計なし
・黒すぎて見えない
逆にこれは良かった、というものはありませんでした。
外観はC125のピカピカ高級感とは一転して無骨ワイルド系なので対照的ではあります。
ハンドリング
乗り出して真っ先に思ったのは
「ハンドル位置高っ!!」
自然とバイクに跨って手を前に伸ばした所より更に上にハンドルがありました。
走ればすぐ慣れるかなと思っていたもののあまりしっくり来ないのでなんでかな?と思ったら、ステップ、シート、ハンドルのトータルバランスがビミョーだからでした。
バイクの見た目とハンドルの位置からイメージするとステップはもう少し前にありそうだけど実際にはそうじゃない。
感覚的にはネイキッドバイクをアップハンドルに改造したようなポジション。
足が窮屈になるからとお尻をシート後方に持っていこうとするとキャリアの突起部にお尻が当たるのでそれもあまり出来ない。
あれこれしてると理由はすぐ分かりました。
スタンディングがものすごくしやすい。
原付2種の小柄なバイクですがスタンディングをした途端本格的なオフロードバイクに乗ってるような自由度の高さ、動きやすさになりました。
きっとこれを狙ってあのハンドルの高さなのでしょう(多分)。
まぁこのあたりは乗っていくうちに自然と身体が慣れるのかなとおもいます。
ハンドリングが高めなのでフロントはフラつきがちになるかと思いきや、そこはやはりカブの系譜。
タイヤのトレール感がしっかりとあり安定感はバッチリでした。
ただ、倒し込んだ時はタイヤパターンやサイズなどのバランスもあってフロントグリップは抜けやすいのでそこは要工夫。
フロントフォークはイニシャル張り気味のフワフワ。リヤはダンパー効き気味の硬め。
前後のバランスを上手くまとめているとは言えない感じでしたが、この辺りは整備の仕方でどうとでも出来るので良しでしょう。
シートは硬め。
結構早い段階でお尻が痛くなりました。
C125のモッチリシートとは対照的。モトクロスバイクのシートをイメージしたのかな。パリッとしていて平面感が強め。
取り回しはハンドルも持ちやすくリヤキャリアも持ちやすいのでC125よりラクに出来ました。
ブレーキは前後ともとても良い。
効きも十分。タッチもとても良かったです。
シート高が高いと評判でしたが確かにその通りでした。
そうは言ってもビッグバイクやレーサーレプリカとは比にならない程度のものです。
私が逆にそれをメリットだと感じたのは、長時間走行している時に身体がこわばってきた時です。脚をブラブラさせたときに路面と距離があるので脚をしっかり休ませる事が出来ました。これは個人差もあるし自己責任ですが。
エンジン
最後はエンジン系です。
基本的にはC125と同じものなのでシフトチェンジの感触、熱の持ち方は同じでした。
一方でエンジンパワーの出方はかなり差がありました。
ハンターカブのエンジンはかなり遅い。
乗り始めた時の第一印象は「低中速型」だなという事。これは元々言われていた通り。
それは、吸気と排気がそれぞれ管長が長いのと、ファイナルがショートな事からの影響かなと乗り出しの時は思っていましたが、乗りながら色々な事をトライしてみるとどうも違うなと思いました。
①停止からの全開加速で明らかにエンジンが付いて来ない
②3速、4速全開域で明らかに伸びない
③高回転域での振動が多い
①は先述の吸排気管長の影響かと最初は思いましたが、アクセルの開け方を色々変えて試したところどうもそれだけじゃない気が。
燃調を故意に絞ってるのかな?とも思うフィーリングでした。
②はもう明らかに不自然で、4速走行から速度を上げて行こうとすると80で頭打ち…。
3速ギャンギャンに引っ張ると90手前まで何とか出るのでそこから4速にしてみるものの、その後は吹けず平行線。
ギヤ比がロングならそれも分かるんですが結構ショート気味でこれですから明らかに伸びないですね。
感触としては点火時期が遅角気味なイメージ。
登坂車線でのトルク感、粘り感がC125よりあるので点火時期の影響と考えるのが濃厚かもしれないなというのが個人的な感想です。
でももしそうだとすると、速く走れるようにしようと思うとマフラーを変えたりカムを変えたりしても誤魔化しにしかならず、根本を変えようと思うとサブコン等で点火時期を変更する必要が出るのでセッティングを含めてちょっと大変ですね…。
③は上記からの影響で振動が出やすくなっているのかなと思います。
ハンターカブ試乗後にC125に乗ると、やはりエンジンが速い。というか滑らか。
スルスルと伸びていくし振動もないし上質感がある造りになっているなと改めて感じました。
まとめ
C125乗りがハンターカブCT125に乗ってみた感想を一言でまとめると、
「見た目」通りの差
だったかなと思いました。
ハンターは見た目通りに中身も無骨でワイルド。
C125は見た目通りに上質で高級。
みんなちがってみんないい。
このあたりをメーカーが狙って差異を持たせて造ったのならさすがですけど。
なので見た目で好みな方を選んだら間違いないかなと思います。
今回の比較は旧型エンジンでの比較となっているので、現行のJA58、JA65だとエンジンに関してはまた変わってくるかと思います。
気になった方は是非レンタル試乗してみて下さい。
参考になれば幸いです(^^)